沖縄不動産投資では「駐輪場」は無視でOK!自転車人気が低い理由とは

物件の選定基準の一つとして、駐車場や駐輪場を重視する人は多いと思います。

特に、都市部の物件に投資するならば、駐車場はなくとも駐輪場だけは絶対に必要だと考えている人もいるはずです。

しかし、沖縄不動産投資では、そのような考え方が全く当てはまりません。

沖縄の物件では駐輪場の重要性が極めて低いのです。

本稿では、沖縄県とその他の都道府県の違いや、具体的なデータから、駐輪場の重要性が低いことについて解説していきます。

 

賃貸における駐輪場の重要性

一般の不動産投資で物件を選ぶ際には、駐輪場を重要視する人も多いです。

駐輪場と駐車場はどちらが重要かを考えたとき、駐輪場のほうが重要とする意見も多いほどです。

もちろん、駐車場も重要です。

生活に車が欠かせない地方であれば、駐車場は無視できない要素でしょうし、ファミリー物件ともなれば、駐車場なしでは入居者を獲得することは困難でしょう。

もっとも、車社会の地方においても、単身者向けの物件では駐車場の必要性が低かったり、近隣の月極駐車場によって 代替できることも多いです。

 

また、土地の値段が高い地域では、駐車場を設置できない物件も多々あります。

土地の価格が高い都市部では、学校、病院、スーパー、駅などの重要な施設が狭いエリアにまとまっている都市圏を狙って投資することが多いでしょう。

都市圏だからこそ自転車が便利な移動手段となり、自転車普及率も高いです。

このようなケースは、駐車場よりも駐輪場のほうが重要であり、コスト的にも好ましい典型例でしょう。

無理に駐車場付き物件を選ばずとも、駐輪場がある物件を選ぶことによって、特に問題なく賃貸経営できることも多いです。

 

逆に、自転車が生活に欠かせない地域で、駐輪場がない物件を購入してしまえば、色々なデメリットに悩まされるリスクがあります。

駐輪場の有無にかかわらず、そのエリアで暮らしている人の多くが自転車を利用しているのです。

駐輪場がなければどうなるでしょうか。

  • 入居者が物件の周囲に好き勝手に停めるようになる
  • 乱雑なイメージの物件になってしまう
  • 実際に入居者のマナーの程度も低くなる

そうなれば、入居者の質が下がったり、空室リスクが上ったりと、色々な良くない影響が考えられます。

以上のような理由から、一般の不動産投資では駐輪場の存在が重視されることが多いです。

駐輪場付きの物件自体も多いのです。

駐輪場がない物件(新たな設置スペースもない物件)を購入して入居づけに苦労したり、空室に悩んでいたところ、駐輪場を設置したことで空室率が大幅に下がったりする事もあります。

駐輪場の存在によって、投資の成果が左右されることもしばしばあるのです。

 

 

沖縄不動産投資で駐輪場は無視して良い

流動性重要

ならば、沖縄不動産投資でも駐輪場は重要な設備なのでしょうか。

面積の狭い沖縄ですから、小回りがきく自転車が便利な交通手段になりそうですし、駐輪場付きの不動産を買ったほうがいいと考える人もいるかもしれません。

しかし、意外なことに沖縄県では駐輪場の重要性が非常に低くなっています。

以下の表を見てください。

順位 都道府県 駐輪場設置率(%) 自転車台数(千台) 自転車普及台数(台/世帯)
1位 群馬県 199.7 889 1.181
2位 香川県 192.3 606 1.498
3位 奈良県 191.2 772 1.415
4位 高知県 190.3 412 1.187
5位 徳島県 189.0 443 1.399
6位 岡山県 186.6 1,035 1.349
7位 埼玉県 184.5 5,436 1.922
7位 山梨県 184.5 374 1.130
9位 島根県 183.4 307 1.123
10位 千葉県 182.0 3,763 1.506
11位 滋賀県 181.4 817 1.646
12位 広島県 181.1 1,404 1.161
13位 大阪府 176.5 6,515 1.705
14位 兵庫県 164.1 3,390 1.478
14位 愛媛県 164.1 771 1.239
16位 鳥取県 161.8 307 1.370
17位 岐阜県 160.2 857 1.170
18位 富山県 154.8 459 1.199
19位 愛知県 154.7 4,084 1.447
19位 京都府 154.7 1,656 1.511
21位 熊本県 154.1 741 1.032
22位 栃木県 153.7 928 1.253
23位 三重県 151.4 1,039 1.462
24位 神奈川県 150.0 5,315 1.387
25位 宮城県 148.9 791 0.887
26位 茨城県 148.5 1,242 1.136
27位 宮崎県 147.3 418 0.848
28位 佐賀県 146.6 380 1.245
29位 長野県 146.0 830 1.031
30位 和歌山県 141.1 584 1.380
31位 静岡県 140.8 1,709 1.209
32位 福岡県 140.3 1,870 0.878
33位 秋田県 140.0 456 1.094
34位 東京都 136.6 8,999 1.461
35位 岩手県 135.3 541 1.083
36位 山口県 134.8 679 1.066
37位 福島県 131.6 794 1.072
38位 青森県 130.0 601 1.063
39位 鹿児島県 128.9 435 0.559
40位 新潟県 127.7 1,121 1.339
41位 石川県 123.5 493 1.131
42位 北海道 122.7 2,834 1.083
43位 山形県 121.8 536 1.356
44位 大分県 119.9 523 1.045
45位 福井県 114.9 394 1.464
46位 長崎県 75.5 319 0.526
47位 沖縄県 49.7 230 0.425

この表から、沖縄県が駐輪場設置率、自転車台数、自転車普及台数の全てで最下位になっていることが分かります。

長崎県は、自転車を使う人が少ない都道府県として全国的に有名ですが、沖縄県の駐輪場設置率は49.7%であり、長崎県の75.5%を大きく下回ります。

 

自転車の人気が低い理由

沖縄県で自転車の人気が低い理由には、以下のようなものがあります。

  • 降水量が多く、天候の急変も多いため、自転車での外出に不向きである
  • 気温が高いため、暑い中で自転車に乗る人がほとんどいない
  • 海に囲まれているため、風速が高いことから自転車の走行に不向きである
  • 一年中潮風が吹くため、自転車がすぐに錆びてしまう
  • 坂道が多いため、自転車での走行が快適ではない
  • 道路に石灰岩を使っているため滑りやすく、自転車での走行に危険が伴う
  • 保有車両に占める軽自動車の比率が日本一高く、小回りがきく自転車のメリットが活きない

このように、沖縄県では多くの理由から自転車を使う人が少なく、 自転車店の数も非常に少ないです。

したがって、沖縄不動産投資では、駐輪場にこだわる必要はありません。

駐輪場のない物件でも、全くデメリットとは考えずに検討していきましょう。

 

まとめ

沖縄は、他の都道府県と異なる性質が多く、不動産投資でもそれを考慮して取り組まなければリスクが高まってしまいます。

  • 駐輪場がないことを重大なリスクと捉えて優良物件に手を出せない
  • 駐車場よりも駐輪場を重視する

駐輪場についても、沖縄の事情を知らなければ、正しくない基準で判断してしまう可能性があるのです。

沖縄県では自転車が普及しておらず、駐輪場の有無は重要ではありません。
是非、投資判断に役立ててください。

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