沖縄観光ビジネスで失敗しない広告とは?掲載写真のポイント8選
沖縄観光ビジネスを立ち上げ、成功に導くためには、何といっても集客が重要です。
観光ビジネスにおいては、他の業種以上に集客に左右されるところが大きいのです。
そこで、宣伝広告をしっかりと作り、集客を成功させる必要があります。
その際、広告に掲載する写真が最も重要な要素となります。
本稿では、 失敗しない広告づくりに役立つ、掲載写真の8つのポイントを解説していきます。
目次
宣伝広告は自分で作る
沖縄観光ビジネスで成功するためには、他の業種以上に集客が重要です。
宣伝広告の出来不出来によって業績が大きく変わり、事業が軌道に乗るまでの期間、ひいては起業の成否までも左右します。
このため、宣伝広告で失敗しないためにも、広告作りをいかにするかが非常に重要です。
しかし、多くの人は広告を作った経験がないと思います。初めて起業する人であればなおさらです。
そのような人は、しっかりとした広告を作るためにも、素人の自分が作るのではなく、 広告代理店やフリーランスのデザイナーなど、広告作成の専門家に依頼したいと考えることでしょう。
確かに、これらの専門家に依頼すれば、優れたデザインの広告が作れると思います。
その広告が、大いに集客に役立つ業種もあるでしょう。
しかし、沖縄観光ビジネスではおすすめできません。
広告デザインの専門家は、広いジャンルの広告に卒なく対応できる能力を持っているものの、 ニッチなジャンルには弱いです。
観光業自体はメジャーなジャンルですが、沖縄観光業には様々な特殊な要素があり、専門家でも対応できないことが多いです。
沖縄は気候的にも、文化的にも際立った特徴があることから、それをうまく捉えて広告を作成することが難しいのです。
また、実際に沖縄観光ビジネスに関するデザインを手掛け、それを専門にしているデザイナーを探すのも困難です。
このため、沖縄観光ビジネスの広告を専門家に依頼しても、うまくいかないことが多いです。
一発で納得のいくデザインに仕上がることはほとんど期待できません。
となると、「ここはこうしてほしい」「こういったイメージを盛り込んでほしい」など、自分の望む広告が出来上がるように、様々な注文を出すことになります。
場合によっては、「ここはこの文章で」「ここはこの写真を使って」などの具体的な注文を出すことも少なくありません。
これでは、専門のデザイナーの能力や感性が活かされた広告ではなく、 自分のイメージばかりが反映された広告が出来上がるだけで、果たして専門家に依頼する必要はあったのかと疑問になるほどです。
結局のところ、自分が考えているビジネスを、一番深く理解しているのは自分なのです。
専門のデザイナーに任せたところで、自分のイメージに完全に合致する広告を望むのが無理というものです。
したがって、 専門のデザイナーに依頼する意味はあまりありません。
むしろ、外注費用がかかることや、不毛な打ち合わせに多くの手間をかけるだけ損と言えます。
キモは写真
以上の理由から、広告は自分で作成してしまうのがベストです。
とはいえ、自分のイメージ通りの広告を作成するにはどうすればよいか、分からない人も多いと思います。
広告作成に疎い人でも、イメージ通りで効果も期待できる広告を作るためには、写真にこだわるのがポイントです。
写真は、広告に盛り込まれたあらゆる情報の中でも、特に重要な要素です。
なぜならば、 人間が五感によって得る情報において、視覚が最も大きく影響するからです。
「百聞は一見に如かず」ということわざからも、古今を通じて、人間が聴覚よりも視覚を重視してきたことが分かります。
最新技術であるVRも、視覚の上に成り立っています。
二つの高層ビルの間を渡した板の上を歩くVR体験が良い例です。
VRの機材を装着して仮想現実の中でその体験をすると、実際には屋内の床を歩いているだけなのに、恐怖してしまうのです。これは、脳が視覚によって錯覚しており、理性さえも凌駕する好例です。
それほど、人間が視覚によって得るイメージは強く、写真によって広告の効果も大きく変わります。
よくよく考えてみると、デザイナーに依頼した広告になかなか納得できないのも、デザイナーが作った広告から得られる視覚的なイメージが、自分のイメージと合わないから、ということが多いです。
ならば、自分のイメージ通りの広告、そして効果的な広告を作るためにも、自分が望む写真を使い、視覚的に訴えるのがベストです。
効果的な写真とは・・・
では、広告の効果を高めてくれる、良い写真はどのように準備すればよいのでしょうか。
以下に、デザインに疎い人でも良い写真を撮影するための、8つのポイントを紹介します。
ポイント1:体験を伝えることを意識する
まず、最高の写真を撮るためには、「体験の内容が伝わる写真を撮る」という意識が大切です。
良い広告を作ろうとするとき、様々な文章によって魅力を伝えようとすることが多く、広告の専門家などはキャッチーなフレーズを重視する傾向があります。
もちろん、写真だけではイメージがわきにくい商品の広告であれば、文章が重要です。
例えば、健康食品を売りたければ、商品の写真だけでは何ら魅力は伝わらないため、効能や体験者の感想などの文章で売り込む必要があります。
しかし、 沖縄観光ビジネスの広告では、写真こそイメージを伝える最良の手段です。
どんなに説明文に力を入れても、キャッチフレーズにこだわっても、それだけでイメージはわきません。
特に、ダイビングツアーやトレッキングツアーを売っていくならば、体験の内容をイメージさせるには写真が一番です。
したがって、体験の内容が伝わる写真を撮ることを念頭に、それがより良く伝わる写真を撮影することが大切です。
体験型ビジネスであれば、売っていくのは海や山での体験であり、いわば自然が商材になるのですから、ツアーの場所や内容が大きく変わらない限り、撮影した宣伝写真は何年間も使い続けることができます。
したがって、 広告用の写真は数年にわたって使い続けられるような写真を、納得がいくまで撮るべきです。
そのためには、何日間かけてもよいでしょう。
名監督と呼ばれる人たちも、納得のいくシーンが撮れるよう、条件が揃うまで何日でも、場合によっては何ヶ月でも待つといいます。
そのシーンが、映画全体のたった数分しか使われない場合でも、徹底的にこだわるのです。
ましてや、広告用の写真は何年間も使い続けるものですから、良いものを撮るために時間を注いで損はありません。
望み通りの写真を撮るには、 天候をはじめとする複数の要素がうまく調和した、ベストなタイミングで撮影する必要があります。
具体的には、ダイビングツアーを企画・運営するならば、海がきれいに映るべきですから、風が強く海面が波立っているようなタイミングでは撮影すべきではないでしょう。
沖縄の海と太陽はセットですから、太陽が雲に隠れているようなタイミングも避けるべきです。
複数の要素に気を付けて撮影し、ベストショットを広告に使うことで、それを見た人はその景色の中でアクティビティを楽しむ自分をイメージでき、購買意欲をそそられるのです。
7つのポイント
一つ目のポイントを前提として、残る7つのポイントはテクニック的なことになります。
ポイント2:サイズは大きく
写真のサイズは、最低でもミドルサイズ、できればラージサイズというように、大きなサイズを選びます。
旅行情報誌の広告欄は大きくても1ページであり、コスト削減のために2分の1ページや4分の1ページを選ぶこともあります。
このため、掲載スペースが小さいから写真も小さくて大丈夫と考える人もいます。
しかし、大きな写真を縮小することには何ら問題ありませんが、 小さな写真を拡大すればかなり粗くなってしまいます。
特に、旅行情報誌1ページ分の広告スペースを確保していれば、写真もそれなりのサイズになります。
もし、廉価なスマホのカメラや、携帯電話のカメラなどで撮影した写真を使うとなると、掲載スペースに引き伸ばしたときに粗くなる可能性が高いです。
いくらこだわって撮った写真でも、粗くなってしまえば魅力は伝わりません。
もっとも、高価な一眼レフカメラを使う必要はありません。
それなりの性能を確保でき、ミドルあるいはラージサイズの写真を準備できれば問題ないので、スマホならばカメラの性能が高いiPhone Xなどを使うか、コンパクトデジタルカメラを使えば良いでしょう。
ポイント3:一定の距離をおいて撮影する
撮影の際には、被写体と一定の距離を置いたうえで撮影しなければなりません。
楽しい雰囲気を伝えようと考えて、笑顔の被写体をアップで撮影する人がいますが、それではいけません。
中でも、顔のアップにはほとんど意味がありません。
広告で伝えるのは、あくまでも全体的な雰囲気と、それによる魅力です。
体験型ツアーであれば、体験に参加する人ではなく、体験そのものを伝えなければならないのです。
ツアーを体験している人の笑顔や楽しそうな様子を撮影しても、それを見た人は全体的な雰囲気や魅力を感じ取ることはできません。
逆に、 被写体と一定の距離をおいて、いわゆる「引き」で撮影すれば、全体的な雰囲気と魅力を伝えられます。
引きで撮影するからこそ、ツアーを提供する現地の景観もわかり、その雰囲気の中で楽しむ自分もイメージでき、魅力を感じることができるのです。
ポイント4:撮影は連写モードで
カメラを趣味とする人ならば良いのですが、これから広告を作っていく人の中には、カメラの扱いに慣れない人も多いと思います。
そのような人にありがちな間違いは、カメラを構えてベストなタイミングを計り、ここぞという時に単発でシャッターを切ることです。
これでは、ベストなタイミングを捉えることは困難です。
プロのカメラマンでも、ここぞというタイミングで単発でシャッターを切っているわけではありません。
良さそうなタイミングが来ると連写で撮影し、数百枚、数千枚と撮影した中から、ベストな1枚を選ぶのです。
皆さんが写真を撮影する際にも、このように連写での撮影すべきです。
何度も連写をくり返し、少なくとも数百枚くらいは撮影したいものです。
したがって、撮影に利用するカメラは連写機能が必須です。
1秒で10枚は撮影できるカメラがおすすめですが、この程度の機能は最近のデジカメには大抵備わっています。
また、連写によって多くの写真を撮影することから、 SDカードの容量と転送速度にも気を配りたいものです。
保存容量が少なければ、良い写真が撮れていないうちに容量が上限に達し、それ以上撮れなくなるかもしれません。
それを避けるためには、32GB以上のSDカードがおすすめです。
サムスンのSDカードは、32GBのものが1000円程度で買えるので、ほとんど負担になりません。
転送速度とは、デジカメ本体からSDカードへ、あるいはSDカードからパソコンやスマホなどの外部媒体へ写真を転送する速度です。
これが遅いと、転送している間に撮影のタイミングを逃してしまう可能性があるため、できるだけ早いものを選ぶべきです。
転送速度の最高レベルはクラス10です。これを選んでおけば間違いないでしょう。
ポイント5:加工は不要
魅力的な写真に仕上げたいと考えるあまり、写真を加工しようとする人も多いのですが、これもNGです。
確かに、最近はパソコンで使える無料ソフトもありますし、ファッション誌その他でも加工は当たり前になっています。
しかし、加工した写真は嫌われるものです。
パッケージ写真が加工されており、実物より良く見せているものが「 パケ写詐欺」などと言われることからも、いかに嫌われているかが分かります。
そもそも、写真が加工されている場合、実物は写真よりも劣るのが普通です。
つまり、加工しているということは、広告の写真以下であることを宣伝しているとも言えます。
さらに、加工は意外に簡単に見抜けてしまいます。
加工された写真にはどこか違和感があることが多く、すぐに加工だと分かってしまうのです。
せっかく魅力的な写真を撮っていても、加工がばれてしまうと、途端に魅力が失われます。
加工された写真には親近感を抱きにくく、魅力も感じられません。
したがって、写真は加工すべきではありません。写真の加工に力を入れるよりも、加工する必要がないくらい良い写真を撮ることを考えるべきです。
ポイント6:モデルは使わない
魅力的な写真に仕上げるために、被写体にモデルを使おうと考える人も多いですが、これもお勧めできません。
モデルを使うにはコストがかかりますが、それ以上にモデルを避けるべき理由があります。
それは、 モデルを使うことによって、却って魅力が失われる恐れがあることです。
モデルである以上、被写体は容姿に優れていることでしょう。
海に関するビジネスであれば、スタイルの良い、綺麗な女性モデルを起用し、海と一緒に撮ることが考えられます。
しかし、このような容姿に優れたモデルを使うと、 どうしてもやらせ感が出てしまい、親近感がなくなってしまいます。
また、綺麗な女性をモデルにしたからと言って、それで楽しさが伝わるとは限りません。
楽しさを伝えるために、モデルの容姿が優れていることは必ずしも重要ではなく、むしろやらせ感が出ることによって楽しさが伝わりにくくなることが多いです。
このため、モデルを起用するのは避けましょう。
ポイント7:お客さんをモデルにしない
モデルを起用しないとなれば、ツアーに参加しているお客さんの写真を撮ろうとする人もいるでしょう。
そうすれば、実際に体験しているお客さんが被写体なのですから、魅力も十分に伝わり、撮影のためだけに機会を設ける必要もなく、一石二鳥だと考えるのです。
しかし、これは モデルを起用する以上に問題があります。
まず、お客さんが楽しめなくなります。
せっかくツアーに参加しているところに、スタッフが連写で繰り返し撮影するのですから、気になって仕方ありません。
楽しむ気持ちが薄れてしまうため、そのようなお客さんを被写体にすれば、 楽しくない雰囲気が伝わるばかりで、良い写真など撮れるはずがないのです。
また、ベストショットの撮影も困難です。
撮りたい構図があっても、お客さんがイメージ通りに動いてくれるとは限りませんし、お客さんにそのような注文をつけるのも現実的ではありません。
モデルを起用せず、お客さんを撮影するのでもなければ、一体だれを撮影すればいいのかといえば、 身内を撮影すればいいのです。
自分の家族や友人など、身近な人に頼んでツアーを体験してもらえば、 お客さんが実際に楽しんでいるのとさして変わらない写真が撮れます。
友人に依頼するならば、無料でツアーを体験してもらうことで、快諾してくれる人は多いはずです。
ポイント8:日焼け・タトゥーを写さない
身内に依頼して撮影する際に、ぜひ気をつけたいことがあります。
それは、過度に日焼けしている人や、タトゥーを入れている人に依頼しないということです。
理由は単純で、広告を見たお客さんがチャラい、怖いといったイメージを抱き、引いてしまうからです。
家族連れのお客さんであれば、子供の教育に悪いから利用したくないと考える人が大多数です。
もちろん、日焼けを気にしない人は少なくありませんし、最近ではタトゥーに抵抗がない人も増えました。
特に、若い世代では、日焼けを好ましいと感じたり、タトゥーを単なるファッションの一種と捉える人も多いです。
とはいえ、過度な日焼けやタトゥーに全く抵抗がない人がいる一方で、抵抗を抱く人もたくさんいます。
何らかの抵抗を抱く人のほうが多数派でしょう。
さらに言えば、日焼けやタトゥーの写っている写真でなければ魅力的ではない、などと考える人はほとんどいません。
ならば、そのような人を被写体にするのは避けたほうが無難です。
そうすることで、抵抗のない人にも、抵抗のある人にも漏れなく受け入れてもらえ、集客しやすくなります。
まとめ
沖縄観光ビジネスで重要となる集客、それを成功させるための宣伝広告では、写真によって効果が大きく変わってきます。
観光ビジネスにおいて、 広告の効果の8割は写真で決まってしまうという意見もあるほどです。
広告写真は、広告代理店やフリーのデザイナーに依頼しても、納得のいくものはできません。
そのビジネスを一番理解しているのは自分であり、最高の写真を撮影できるのも自分なのです。
是非、本稿で紹介したポイントを参考にしつつ、広告写真を撮影し、集客に役立ててほしいと思います。