沖縄ビジネスは1年半で起業できる!そのスケジュールとは?

起業を成功へと導くためには、行き当たりばったりで行動するのではなく、入念な準備をしたうえで起業する必要があります。

これは、沖縄観光ビジネスでも同様です。

このとき重要なのが、どれくらいの期間を準備に充てるか、そしていつからいつまでを準備期間とするかを知ることです。

適切なタイミングで、必要十分な期間を準備に充てることによって、成功の確率を大きく高めることができます。

そこで本稿では、沖縄で起業するための具体的なスケジュールについて解説していきます。

計画的に起業しよう

 

起業を志す人の多くが、実際には起業に至りません。

起業のリスクを敬遠するあまり、行動に移せないのです。

そのため、 起業のためには行動力が必要ですが、起業が成功するかどうかはまた別問題です。

起業後、事業をスムーズに軌道に乗せるためには事前の準備が必要であり、行動力だけではどうにもならないのです。

また、成功の確率を高めるためには、適切な期間にわたって、適切なタイミングで準備することが重要です。

準備期間が短ければ準備不足になり、準備期間が長ければ無駄な時間を過ごすことになります。

タイミングが不適切であれば、効率よく準備することができず、ここでも無駄な時間が生じてしまいます。

そこで、過不足なく、効率的に準備するためには、

  • 起業までの準備期間は1年半(起業前の準備期間+起業後に本格的に事業を始めるまでの準備期間)
  • 準備は当年1月に開始し、翌年5月の完了を目指す

というスケジュールで準備するのがおすすめです。

具体的なスケジュール

以下で、具体的な流れを見ていきましょう。

1月

準備の開始は、遅くとも1月中には始めるべきです。

2月には調査のための下見を実施しますが、1月は下見するツアーを選ぶための期間です。

以下の参考記事で詳しく解説しているとおり、主に旅行情報誌をもとに、起業のためになりそうなツアーを選んでいきます。

実際には、1ヶ月間もかからないと思いますが、できるだけ多くの対象を比較し、 よりためになりそうな下見先を選別していきましょう。

2月

2月は、1月の情報収集で選んだツアーを下見します。

もっとも、沖縄の観光シーズンが始まるのは2月下旬であるため、実際に下見するのは2月下旬になります。

2月下旬は、夏季のピークにはまだ遠いものの、卒業を控える大学生の卒業旅行シーズンとなります。

したがって、若い層に人気のツアーがどのようなものかを調査するのにうってつけです。

また、県外の人が沖縄に移住して起業する場合には、沖縄で生活するための物件を探す必要があります。

体験型の観光ビジネスならば、事業のための物件を借りずに起業することも多いですが、事業用物件が必要であればそれも探しておかねばなりません。

沖縄に足を運んで下見する際には、同時に賃貸物件も探しておきましょう。

2月下旬は進学・就業などのために物件が動く時期でもあり、物件探しには良い時期です。

下見の具体的な方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

沖縄観光ビジネスを始めるには下見が大切!下見の方法を徹底解説

3月~5月

下見によって色々な情報を収集したことで、自分がどのように起業すべきかが見えてくるはずです。

そこで、3月からは具体的な準備に取り掛かります。

具体的な準備を進めるにあたり、県外から通いながら準備するのは無理があります。

下見を通して起業を決意したならば、下見後にできるだけ早く引っ越すべきです。

5月までと期限を設けているのは、旅行情報誌の広告受付が6月に始まるためです。

宣伝広告は、観光ビジネスの生命線であり、これによって集客の成果が大きく左右されます。

起業後、スムーズに軌道に乗せるためにも、宣伝広告には徹底的にこだわりたいものです。

宣伝広告を出稿するには、事業の内容を明確に定めておく必要があります。

事業内容が確定しなければ、広告用の写真なども撮りようがありません。

このため、 3~5月は下見の結果をもとに事業内容を練る期間でもあります。

ツアーの企画・運営という体験型ビジネスで起業する場合には、ツアーの所要時間、ツアー参加者の上限、必要な機材などを詳細に検討していきます。

詳細に検討する中で、売上と必要経費も大まかに見えてくるため、ツアーの単価も割り出すことができるでしょう。

宣伝広告については、以下の記事で解説しています。

沖縄観光ビジネスの要は集客にあり!宣伝広告の媒体は?

この期間、宣伝広告の準備と同時並行で、できるだけ人脈も広げていきたいものです。

交友関係を広げる方法は色々考えられますが、おすすめしたいのは模合への参加です。

模合については、以下の記事を参考にしてください。

沖縄ビジネスに活かせる人脈を、県外の人でも作れる方法とは?

6月

3~5月の間で準備した広告は、旅行情報誌に掲載します。

この受付開始は6月です。

6月に入り、出版社が受付を開始したら早めに手続きを始めます。

この際、出版社では掲載広告を簡単に審査するため、 掲載情報に不備があったり、不適切な内容があったりすれば、掲載できないこともあり得ます。

初めてビジネスに取り組むのですから、色々と分からないこともあると思います。

とはいえ、沖縄観光ビジネスでは集客の大部分を旅行情報誌に頼るため、このタイミングを逃して広告を出せないとなれば、起業は次の年まで持ち越しとなる可能性も高いです。

そうならないためにも、十分に準備を進めた上で、修正に対応する時間を確保できるよう、広告の受付が開始したらできるだけ早く手続きを始めましょう。

出稿料もかかるため、掲載するからには十分な集客効果を期待したいものです。十分に練っていきましょう。

7月~8月

6月に広告の出稿を終えてしまえば、時間に余裕が出てきます。

上記の通り、集客のほとんどは広告を通じて行なわれますが、それにプラスして、余力があればブログを立ち上げるのが良いでしょう。

7~8月の時間のあるうちにブログを立ち上げ、ブログの使い方を習得したり、方向性を確立したり、更新の習慣をつけたりするのが望ましいです。

ブログは、プラスαでの集客を期待するものです。

広告は、主に新規顧客の獲得に役立つ集客ツールであるのに対し、ブログはリピーターの獲得に役立ちます。

ブログには、実際のツアーの様子など、活動内容をつづっていきます。

そうすることで、一度利用した顧客に「今もしっかりやっているな」「以前より内容が充実していそうだ」といったイメージを与え、リピートにつなげることができるのです。

このような効果を得るためには、ブログを頻繁に更新する必要があります。

毎日更新するのがベストです。

毎日更新するのは負担に感じるかもしれませんが、 活動の様子を撮影して、短い文章と一緒に掲載するだけでも効果が期待できます。

また、毎日更新してこそ、人気があって活発に活動しているイメージにもつながります。

中には、ブログではなく、しっかりとしたホームページを作る予定の人もいると思います。

しかし、 最初のうちはブログで十分ですし、ホームページを外注するコストも避けたいものです。

無料のブログでも、機能が充実しているものを使えば、ホームページのように利用できます。

メインはブログ記事による活動の記録とし、ブログのサイドに連絡先やツアーの時間帯などを掲載することで、活動内容以外の基本事項も伝えられます。

9月~11月

9~11月も、時間に余裕のある時期です。この時期は、主に広告の最終的な調整に充てられます。

旅行情報誌の原稿は9月に入稿となります。

それまでは自由に修正などすることができますが、旅行情報誌が発売されるのは12月であるため、9月以降も11月ごろまでは調整が可能です。

6月に作り上げた原稿も、その後ブログを立ち上げたり、交友関係を広げたりする中で、手を加えたいと思うことがあるでしょう。

そのような場合には、この期間内に最終的な調整を済ませておきましょう。

12月~1月

11月までに広告原稿が完成します。

必要な修正を全て終え、印刷を待つだけの状態です。

この状態を「校了」といいますが、校了日以降は基本的に修正できません。

12月以降は雑誌が販売された結果を受けて、実質的な営業が開始される時期となります。

この時期になれば、ビジネスに必要な機材もほぼ確定していることでしょう。

したがって、 1月までにそれらの機材も揃えていきましょう。

もっとも、最初のうちは予約も少ないはずですから、機材の数量も限られるはずです。

広告の反応を見ながら、最低限の機材のみ揃えることでコストを抑えるのがポイントです。

2月下旬~3月

12月に雑誌が発売されると、広告の出来が悪いのでなければ、少しずつ問い合わせがくると思います。

1月にも問い合わせがあるでしょうが、問い合わせがグッと増えるのは2月下旬以降です。

下見のくだりでも解説した通り、2月下旬以降は学生の卒業旅行による需要が期待できます。

開業間もない業者でも、旅行情報誌に広告を出していれば、それなりにまとまった来客が見込めます。

4月

2月下旬からのピークを終え、4月に入ると閑散としてきます。

世間では入学や入社などでバタバタした時期ですから、この時期の来客はあまり期待できません。

そこで、この時期にやっておきたいのは顧客の分析です。2月下旬以降の来客について、男女の比率や年齢層などを分析するのです。

分析のためのサンプルは少ないでしょうが、この分析は必ずやっておくべきです。

なぜならば、この分析を元に、次なる繁忙期であるゴールデンウィークに備えることができるからです。

定性的な情報(実際に営業して肌で感じた情報)と、定量的な情報(顧客を分析して得られた情報)の両面から、顧客対応やサービスの向上、不足している機材の発注などを進め、ゴールデンウィークに備えましょう。

5月

5月のゴールデンウィークは、沖縄観光ビジネスにとって非常に重要な時期となります。

これは、単に繁忙期で売上が大きい時期だからではなく、通年での営業の見通しを立てることにもつながるからです。

沖縄観光ビジネスでは、ゴールデンウィークの営業の状況をもとに、年間の売上を予測できます。

すなわち、

ゴールデンウィークの土日祝日の平均売上高×100=年間売上高

という計算であり、沖縄観光ビジネスに限ってはこの計算が非常によく当てはまるとされています。

もっとも、この計算の有意性は、なんら不思議なものではありません。

沖縄観光ビジネスの最大のピークは夏季であり、とりわけ7~8月が書き入れ時となります。

それに加えて、2月下旬~3月やゴールデンウィーク、年末年始などの時期を考慮すると、忙しいのは年間100日程度です。

この100日間の営業の状況は、ゴールデンウィークの土日祝日とほとんど同じです。

したがって、 ゴールデンウィークの土日祝日の平均売上高の100日分の売上が、年間売上高になるというわけです。

5月は、ゴールデンウィークの結果を通じて年間の売上高を予測し、年間の営業計画を立てていきます。

年間売上高が予測できれば、繁忙期の1日の営業に必要となる機材も把握できます。

また、損益分岐点を割り出すことで、価格設定を調整することもできます。

5月を終えた頃には、年間の営業計画がしっかり出来上がっていることを目指し、準備を進めていきましょう。

まとめ

本稿では、沖縄観光ビジネスで起業するための具体的なスケジュールを解説しました。

初めて沖縄ビジネスを始める人でも、本稿で解説したように、当年1月~翌年5月までの1年半のスケジュールで準備することで、スムーズに進められると思います。

準備開始の1年半後には、事業を軌道に乗せるための道筋を作り上げ、本格的な営業にスムーズに入っていけるはずです。

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