沖縄観光ビジネスの広告は写真以外の情報も重要!4つのポイントを押さえよう
沖縄観光ビジネスでは、主に旅行情報誌に広告を出稿することで集客していきます。
広告によって集客を加速するためには、第一に広告に利用する写真が重要となります。
とはいえ、 広告に掲載するのは写真だけではありません。
サービスに関する詳細な情報も盛り込む必要があります。
では、広告の効果を最大限に高めるためには、どのように記載していけばよいのでしょうか。
本稿で、4つのポイントに分けて見ていきましょう。
目次
宣伝広告は写真+α
沖縄観光ビジネスを軌道に乗せるには、集客を加速するためにも、宣伝広告に力を注ぐ必要があります。
中でも、ビジネスのイメージをダイレクトに伝えるために、広告に利用する写真が非常に重要です。
※広告写真のポイントについて、詳しくはこちら
写真によって、広告の効果が8割方決まってしまうともいわれるほどですから、広告において写真は最優先されるべき要素です。
しかし、広告は写真だけで成り立っているものではありません。
当然ながら、 宣伝する商品の内容にも触れる必要があり、それによっても成果は左右されます。
例えば、沖縄で体験型ツアーを手掛けるならば、宣伝広告には、
- 価格
- ツアーの流れ
- 所要時間
- アクセス
といった情報を盛り込む必要があります。
たったこれだけ、と思うかもしれませんが、沖縄観光ビジネスの広告は主に「るるぶ」「まっぷる」などの旅行情報誌の、4分の1・2分の1・1ページといったスペースに掲載するため、多くの情報を記載しすぎると却って分かりにくくなってしまいます。
したがって、 写真によってツアーのイメージを把握してもらい、ツアーの紹介文を記載する必要をなくし、その上で価格・ツアーの流れ・所要時間・アクセスなどの情報を簡潔に記載していくことが大切なのです。
これらの写真以外の情報の記載について、それぞれのポイントを見ていきましょう。
ポイント1:価格の表示のコツ
多くの情報誌に共通することですが、情報誌を見ている人は1ページずつ詳細にチェックしていくのではなく、全体をなでるようにパラパラと見ていき、興味を抱いた箇所を読み込んでいきます。
旅行情報誌も同じです。 全体的にパラパラと見ていき、気になる部分をじっくりと見ます。
この「気になる部分」とは、パラパラと見ただけで目に留まった部分、つまり 写真に興味を抱いた部分のことです。
このことからも写真の重要性が分かりますが、写真に興味を抱いた人が真っ先にチェックする情報は「価格」です。
まず、価格設定を間違っていては集客にはつながりません。
価格設定については、業界最安値を前提として、そこからさらに割り引いた設定とします。
そうすることで、写真に惹かれた見込み客を、価格でさらに引き込むことができます。
※沖縄観光ビジネスの価格設定の考え方について、詳しくはこちら
参考記事の内容に沿って考えていけば、魅力的な価格に設定されていることでしょう。
次に重要となるのが、 価格を分かりやすい位置に表示しておくことです。
旅行情報誌を見ている人が、写真の次に価格をチェックします。
ほとんどの人が旅の予算を決めており、「アクティビティにいくらくらい使いたい」と考えており、手が出ない価格であればスルーして他の情報に移っていきます。
だからこそ、 写真の次に注目される価格は、広告の中でも特に見られやすい位置に記載しておくべきです。
ポイント2:価格は左上に記載する
価格は、広告スペースの左上に記載します。
なぜならば、宣伝広告などの横書きの文面を見るとき、 人の視線は左上から右下に流れていくものであり、最初に左上が見られやすいためです。
これは広告デザインのセオリ―でもあります。
紙媒体のデザインでも、WEBデザインでも、それが横書きであれば、最もアピールしたい情報を左上に記載します。
これは、デザインにおける法則としても広く用いられています。
良く知られているのが、
- グーテンベルク・ダイヤグラム
- Zの法則
- Fの法則
の3つです。
簡単に説明すると、以下の通りです。
グーテンベルク・ダイヤグラム
雑誌などの紙媒体で良く用いられる方法です。
紙面の情報が均一である場合、視線は左上から右下に流れているため、重要な情報は 左上・真ん中・右下のいずれかに配置するのが良いと考えます。
優先して伝えたい情報は左上への配置が推奨されます。
Zの法則
「Z」のアルファベットの書くときと同じように、 左上→右上→左下→右下という流れで視線が動くとする法則です。
紙媒体の広告の他、雑誌やWEBデザインによく使われるほか、商品の陳列棚や自動販売機にも応用されています。
この法則でも 、最初に伝えたいことを左上に配置します。
そこから派生する情報は、右上、左下、右下の順番で配置するのが良いとされます。
Fの法則
「F」のアルファベットを書くときと同じように、左上→右上→左下と視線が動き、さらに情報の中でも左側がよく見られ、右側はあまり見られない傾向があるとする法則です。
最近では、 スマホサイトなどに応用されることが多いです。
この法則でも、 最優先する情報は左上に据え、それに続く情報は右上に、さらに派生する情報を主に左側に配置します。
過剰な演出は不要
上記の法則の全てに共通しているのが、左上が真っ先に見られるということです。
当然、沖縄観光ビジネスの広告でも、写真の次に優先して伝える価格情報は左上に記載するのがベストです。
これらの法則を守っていれば、広告を見た人は左上に記載された価格をすぐに見つけることができます。
その価格に魅力を感じた人は、他の情報をさらにチェックしていくでしょうし、そうでなければその時点で広告を見るのをやめるでしょう。
左上に記載していることで、特に目立たせる工夫をせずとも見てもらえるのですから、 過剰な演出は不要です。
業界最安値からさらに値引きしているため、価格をアピールしたいと考えるあまり、価格を大きなフォントで表示する人も多いのですが、その必要はありません。
むしろ、他社より安い価格をアピールしすぎると、却って「安かろう悪かろう」の先入観につながることがあり、集客に支障をきたす可能性があります。
したがって、他の情報とあまり変わらないフォントで、左上に記載するようにしましょう。
ポイント3:サービスの詳細
価格のほかには、サービスの詳細な情報について記載します。
ここで気をつけたいのは、「詳細な情報」というのはサービスの流れ、所要時間、アクセスなどに関する情報であって、サービスを魅力を紹介する文章や、体験者のコメントなどではありません。
特に体験型のビジネスであれば、いくら文章を尽くしても魅力は伝わらないものです。
また、サービスの詳細をチェックしている時点で、すでに写真と価格から魅力を感じ取っているのです。
読者は、さらなる魅力を知りたがっているのではなく、 詳細な情報によって不安を解消したいと思っています。
サービスの詳細を記載するのも、この不安を取り除くことで、購買意欲を高めるためです。
解消すべき不安は、主に、
- 本当に楽しめるか
- 旅程に組み込めるか
- 現地にたどり着けるか
が挙げられます。
そこで、以下のポイントを踏まえながら、広告を作っていくのがおすすめです。
内容的な不安
内容の不安を取り除くには、紹介文によって魅力を伝えるのが良さそうに感じられます。
しかし、紹介文は魅力を断片的に切り取ったものであり、全体的なイメージから魅力を汲み取ることはできず、不安の解消にはつながりにくいものです。
そこで、内容への不安を取り除くには、 商品の全体的な情報を簡潔に紹介するのがベストです。
例えば、トレッキングの体験型ツアーであれば、行程・流れを簡潔に紹介するのがよいでしょう。
それを把握すれば、ツアーでどのような道を通り、どのようなポイントを通過し、どのような見どころがあるのかといった情報をざっくりと把握できます。
これにより、
- 「子供連れでも行けるか不安だ」
→「この行程なら、それほどキツくないだろうし、子供を連れて行っても問題なさそうだ」 - 「たくさん写真を撮りたいけれど、そういうルートかどうか不安だ」
→「このルートなら、インスタ映えする場所も通るから楽しめそうだ」
というように、様々な不安を解消できます。
時間的な不安
次に大きいのが、時間的な不安です。
集客のターゲットとなる国内の観光客は、沖縄にそれほど長期滞在するわけではありません。
2017年の沖縄振興開発金融公庫のデータによると、観光客の平均滞在日数は3.65日となっており、 3泊4日程度の滞在になる人が多いです。
もちろん、2泊3日で旅行する人も大勢います。
つまり、 観光客の時間は限られており、その中でなるべく効率よく、多くの場所を観光したい、様々な体験をしたいと考えています。
このため、いくら内容が充実しているツアーでも、丸一日や半日といった時間を要するツアーはあまり人気がありません。
そして、所要時間はどれくらいで、旅程にうまく組み込めるかを気にしています。
したがって、ツアーの流れを記載したのに続いて、 所要時間を記載しましょう。
なお、人気が出やすいのは2時間程度のツアーです。
午前に1回、午後に2回といった形で回転させることで、利用者は旅程に組み込みやすくなり、多くの集客を見込むことができます。
場所的な不安
最後に、場所的な不安を取り除くために、アクセスに関する情報を記載します。
観光客のほとんどは、レンタカーで観光します。
慣れない土地で、慣れない車で移動するため、交通に関する不安は大きいものです。
さらに、沖縄には鉄道がなく、公共交通機関といえばバスくらいのものです。
渋滞も日常茶飯事であり、なにかと不安がつきものです。
このため、 アクセスに関する情報が欠かせません。
観光客の多くは空港周辺の店舗で車を借りるため、 空港からのアクセスマップを載せておくのが良いでしょう。
このほか、ほとんどの人がカーナビを使って移動するため、カーナビで検索できるよう、 集合場所や店舗の住所、あるいはその周辺で目印となる施設の住所などを記載しておくと親切です。
以上のように、不安を取り除いて集客につなげていくためには、紹介文などをつらつらと記載して読みにくくなるよりも、必要な情報を簡潔に記載し、伝わりやすさを期することがポイントです。
このように記載する情報を限定すれば、広告スペースが2分の1ページや4分の1ページになったとしても、すっきりとして見やすい広告になります。
ポイント4:キャッチコピーはいる?いらない?
写真と価格、そして詳細な情報について記載するだけでは、少し物足りないと感じる人もいることと思います。
このほかに、キャッチコピーを載せるべきだと考える人は多いものです。
しかし、キャッチコピーに大きな効果は期待できません。
そもそも、キャッチコピーとは「つかみ」として機能するものです。
例えば、コラムや書籍などであれば、タイトルや帯にキャッチコピーを用いることで、読みたいと思わせることが目的です。
一方、ここまで解説してきた沖縄観光ビジネスの広告は、キャッチコピーで読みたいと思わせるものではありません。
最大の「つかみ」は写真であり、写真を見て興味を抱いた人が詳細な情報をチェックしていくのです。
写真に魅力を感じなければ、いくらキャッチコピーを練っていたとしても、集客につながることはありません。
写真に魅力を感じた場合にも、キャッチコピーはさておき、価格などの情報をチェックします。
つまり、沖縄観光ビジネスの広告において 、キャッチコピーはほとんど意味をなさないのです。
意味がないわりに、キャッチコピーを作るのは大変なものです。キャッチコピー作りに慣れない人が考えても、魅力的なキャッチコピーができることなく、外注のコピーライターにお金を払って作ってもらうのが普通です。
自分で考えるのは時間の無駄ですし、コピーライターに依頼するのはお金の無駄です。
キャッチコピーに時間やお金をかけるならば、写真に時間・お金をかけたほうが賢明です。
まとめ
沖縄観光ビジネスの宣伝広告では、写真が最も重要となります。
写真で魅力を伝えてこそ、詳細な情報を見てもらえるのです。
とはいえ、写真以外の要素にも気を配りたいものです。
せっかく写真で魅了したのですから、見込み客を逃さないためにも、本稿で解説したポイントを踏まえて、 詳細な情報を記載していきましょう。
そうすることで、見込み客を逃すことなく、広告の効果を最大限に享受できることと思います。