那覇新都心はインカムゲインとキャピタルゲインの両方が狙える!

 

沖縄県は、全国的に見ても経済成長率が高く、人口の増加も続いていることから、不動産投資に非常に適した土地と言えます。

中でも、特に急速な発展を見せているのが、那覇市北部の「那覇新都心」です。

那覇新都心は、 不動産投資のチャンスが得られにくいものの、投資先としては非常に魅力的なエリアです。

本稿では、那覇新都心の優れたデータを紹介しつつ、その魅力に迫っていきます。

 

那覇新都心の基本情報

 

那覇新都心とは、その名の通り、沖縄県の県庁所在地である那覇市の中でも特に開発が進んでいる、まさに「都心」と呼ぶにふさわしい地区のことです。天 久、おもろまち、銘苅を合わせた地区を指します。

 

地理的には、那覇市の北部に位置しますが、那覇市を区分する際には、「那覇新都心」「那覇市西部」「那覇市東部」「那覇市南部」と表現し、那覇新都心を以て「那覇市北部」とは表現しません。

また、単に「那覇新都心」「那覇市(那覇新都心を除く)」などとして区別されることもあります。

 

那覇新都心の歴史は比較的新しく、 1987年に米軍から返還された牧港住宅地区が起源となっています。

米軍基地の返還跡地は、細かい単位で返還されることや、返還が計画的に進まないことなどから、その跡地の開発には多くの困難を要することも多く、那覇新都心も例外ではありませんでした。

しかし、長い時間をかけて開発計画を進めた結果、特に2000年代以降は急速な発展を見せています。

 

 

那覇市の中心部は、那覇空港の制限表面区域内にあることから、高層ビルを建てられませんが、 那覇新都心は区域外であるため高層ビルの建設も可能です。2017年には、 高さ100mを超えるビルも建てられています。

 

さらに、2003年にはモノレールが開通したこともあり、那覇市内でも特にこのエリアの発展が急速に進んでいます。今では、 那覇新都心の地価は全国的に見ても非常に高く、上昇率も全国トップクラスです。

 

沖縄県内で人口が比較的多い都市の地価と比較すると、那覇新都心の1㎡あたりの地価(ここで「おもろまち」の公示価格)の高さと上昇率がよくわかります。

名護市 うるま市 沖縄市 宜野湾市 浦添市 那覇市新都心 那覇市 豊見城市 石垣市 宮古島市
2009 56,900 43,500 67,700 80,800 100,900 220,000 167,200 75,600 67,800 28,500
2010 55,900 42,600 66,500 80,200 99,400 215,000 163,700 73,500 64,800 27,300
2011 55,300 43,100 65,700 79,800 100,800 214,000 160,500 72,300 62,800 28,600
2012 54,700 42,400 65,000 78,900 100,000 211,666 152,600 71,200 61,000 27,700
2013 54,200 43,900 64,600 79,000 98,300 216,666 153,800 70,300 59,800 27,100
2014 54,000 43,700 65,800 81,900 104,300 222,333 157,900 70,000 59,300 26,800
2015 54,000 43,600 66,100 82,100 105,500 228,000 160,800 70,700 59,700 26,500
2016 53,900 44,200 66,100 80,300 106,900 241,666 165,500 72,000 60,500 26,500
2017 53,900 44,800 68,500 82,500 107,600 258,000 177,100 74,300 61,000 26,400
2018 53,900 46,300 73,000 88,300 115,700 297,666 192,100 79,400 63,300 27,000
2011-2018増減率 -5.27% 6.44% 7.83% 9.28% 14.67% 35.30% 14.89% 5.03% -6.64% -5.26%

 

土地1㎡あたりの最新の地価は、全国平均で約22万円、都道府県別地価ランキング第2位の大阪府が25万7000円です。

約30万円にまで上昇している那覇新都心の地価が、非常に高いことが分かります。ちなみに、 沖縄県平均での地価は約12万円となっています。

 

 

那覇新都心不動産投資環境

 

地価の上昇ぶりからもわかる通り、那覇新都心は不動産投資が盛んに行われている地域です。

沖縄を主戦場にしている不動産投資家の話でも、那覇新都心に購入した賃貸物件が非常に安定して収益を上げている、土地の転売で大きな利益を得た、などと聞くことが多いです。

 

地価が高ければ物件の取得費用もかなり高くなり、利回りも下がってしまいます。そのため、資金力や経験など、強みのある投資家でなければ難易度は高く、 万人向けの投資先とは言い難いでしょう。

ただし、投資先としてかなり魅力的であることも事実です。

 

最近の地価の上昇ぶりから考えても、今後も地価・物件価格ともに上昇が続く可能性は高いです。

数年のうちに売却することで、 キャピタルゲインを狙うという投資方法も成り立つでしょう。

 

 

那覇新都心は人口が多く賃貸需要も高い

 

もちろん、売却を前提としても、売るまでの期間は安定したインカムゲインが期待できます。

なんといっても、那覇新都心は沖縄県内で最も人気のエリアです。商業施設が充実しており、人気の学区も集中しており、モノレールの沿線でもあり、 生活環境が非常に良いのです。

 

那覇新都心の人口は着実に増えており、沖縄県内で最も人口増加率が高いエリアとなっています。

人口と増加率を他の主要地域と比較すると、以下のようになっています。

人口 那覇新都心 那覇市西部 那覇市東部 那覇市南部 宜野湾市 石垣市 浦添市 名護市 沖縄市 豊見城市 うるま市 宮古島市
2011 17,462 70,817 167,513 60,301 92,467 48,123 111,463 60,160 135,363 57,957 118,994 54,720
2012 18,048 71,554 167,849 60,470 93,751 48,199 112,413 60,472 136,330 58,794 119,558 54,784
2013 18,123 71,877 168,053 64,013 94,062 48,224 113,089 60,768 137,167 59,634 119,857 54,310
2014 18,753 71,829 168,274 61,156 94,991 48,559 113,453 61,550 137,706 60,609 120,372 54,802
2015 19,077 71,835 165,877 61,379 95,676 48,662 113,441 61,747 138,010 61,492 120,863 54,476
2016 19,372 71,540 174,711 61,710 96,442 48,870 113,143 61,887 139,245 62,374 121,319 54,266
2017 19,647 71,188 167,150 62,079 97,043 48,943 113,421 62,204 140,208 62,669 121,794 54,083
2018 19,791 70,764 166,485 61,904 97,112 48,946 113,405 62,410 140,295 63,655 122,185 54,135
2011-2018増減率 13.34% -0.07% -0.61% 2.66% 5.02% 1.71% 1.74% 3.74% 3.64% 9.83% 2.68% -1.07%

那覇新都心という狭いエリアですから、人口が増加していると言っても、何万人、何十万人という増加ではありません。しかし、だからこそ投資先として優れているとも言えます。

 

那覇新都心の面積は、214ha(2.14㎢)にすぎません。

つまり、 那覇新都心の人口密度は10000人/㎢にもなります。よく知られている都市と比較すると、

  • 新宿区:19000人/㎢
  • 大阪市:12000人/㎢
  • 横浜市:8500人/㎢
  • 那覇市:8000人/㎢
  • 名古屋市:7000人/㎢

といった感じですから、地方としては異常なまでの人口密度の高さであることが分かるでしょう。

 

 

ファミリー向け物件が足りず家賃は大きく上昇

 

このように人口密度が高いにもかかわらず、那覇新都心では地価が高いため、新築の賃貸物件の供給が難しく、賃貸需要は不足気味です。

需要に対する供給が少なければ、当然ながら家賃は高くなります。

那覇新都心の中古物件の家賃を間取り別に見てみると、そのことがよくわかります。

1R~1LDK 2DK~2LDK 3DK~3LDK
県平均 那覇市新都心 乖離率 県平均 那覇市新都心 乖離率 県平均 那覇市新都心 乖離率
2009 38,500 47,009 22.1% 51,500 63,809 23.9% 62,500 78,500 25.6%
2010 40,300 48,884 21.3% 51,600 58,411 13.2% 62,500 80,375 28.6%
2011 38,800 46,987 21.1% 51,700 64,005 23.8% 62,300 78,498 26.0%
2012 38,900 48,003 23.4% 50,400 67,990 34.9% 62,400 77,314 23.9%
2013 41,100 48,087 17.0% 53,300 67,478 26.6% 65,500 80,827 23.4%
2014 43,800 51,421 17.4% 53,800 70,855 31.7% 66,500 85,985 29.3%
2015 44,200 50,874 15.1% 54,800 68,171 24.4% 67,100 89,713 33.7%
2016 43,200 52,013 20.4% 53,500 70,620 32.0% 66,400 91,433 37.7%
2017 45,900 54,896 19.6% 56,700 75,184 32.6% 68,300 95,210 39.4%
2009-2017増減率 19.2% 16.8% 10.1% 17.8% 9.3% 21.3%

この表の「乖離率」とは、沖縄県の平均家賃に対する那覇新都心の家賃の乖離です。

全ての間取りにおいて、高い乖離率となっており、県平均の家賃を大きく上回っていることが分かります。

 

2009年比の家賃上昇率を見れば、1R~1LDKだけが県平均を下回っています。これは、沖縄県では全体的に単身者向け物件の家賃が上昇しているためで、 那覇新都心の上昇率が低いわけではありません

 

注目すべきは、2DK以上の物件の乖離率です。2DK~2LDKの2017年の乖離率は32.6%、3DK ~3LDK の2017年の乖離率は39.4%にもなっています。

これは、上記のように那覇新都心では物件の供給不足に陥っていますが、特にファミリー向け物件の供給が足りていないからです。

天久・銘苅小学校区は、県外からの転勤者・移住者からの人気が高く、家族向けの物件を求める人が多いことから、家賃がどんどん上がっている様子が分かります。

 

 

空室リスクの可能性を感じさせない稼働率の高さ

 

このデータをグラフにまとめると、那覇新都心の家賃は安定推移していることが分かります。

沖縄不動産の家賃が上昇を続けていることについて、いつまで上昇が続くのだろうかと思っている人も多いと思います。

 

しかし、少なくとも那覇新都心については、今後も人口の増加余地があり、発展の可能性が高く、なおかつ供給が足りていない状況ですから、家賃が簡単に落ちることは考えにくいです。

需要の面でもほぼ問題ないでしょう。実際、那覇新都心の物件の稼働率は、他のエリアと比べて非常に高いレベルを保ち続けています。

名護市 うるま市 沖縄市 宜野湾市 浦添市 那覇市新都心 那覇市 豊見城市 石垣市 宮古島市
2009 88.0% 91.0% 95.0% 96.0% 92.0% 97.0% 75.0% 94.0% 87.0% 95.0%
2010 84.3% 88.0% 92.6% 92.1% 93.0% 97.5% 77.0% 92.6% 88.2% 98.0%
2011 89.0% 87.0% 90.0% 92.0% 90.0% 94.0% 82.0% 93.0% 91.0% 98.0%
2012 90.0% 88.0% 88.0% 88.0% 89.0% 96.0% 87.0% 94.0% 94.0% 99.0%
2013 94.0% 93.0% 93.0% 87.0% 88.0% 94.0% 90.0% 92.0% 91.0% 97.0%
2014 93.0% 93.0% 84.0% 92.0% 89.0% 96.0% 92.0% 88.0% 93.0% 98.0%
2015 89.4% 85.5% 82.4% 92.9% 91.0% 97.3% 90.4% 88.7% 93.1% 99.7%
2016 90.0% 87.3% 84.1% 93.4% 92.3% 98.1% 92.9% 90.4% 97.5% 99.8%
2017 94.5% 88.0% 92.0% 94.0% 92.5% 97.5% 97.5% 94.4% 99.5% 99.7%

 

このような高い稼働率なのですから、那覇新都心に物件を購入する機会があれば、不動産投資の最大のリスクである 「空室リスク」に悩まされる可能性は非常に低いです。

また、今後も家賃の上昇が続き、 家賃下落リスクに見舞われるリスクも低いです。

さらに、今後も地価の上昇が続くとみられるため、高い家賃と高い地価の物件を売却することによって、大きなキャピタルゲインが期待できます。

 

 

まとめ

那覇新都心は、沖縄の発展を象徴するエリアであり、投資先としても魅力的です。

地価の上昇が激しく、物件取得単価も高いことが難点です。

近年の不動産投資では、人口低下の影響などを受けて、安定したインカムゲインを得るハードルも高くなってきています。

キャピタルゲインについては、一層難しくなっているでしょう。

 

しかし、那覇新都心の賃貸需要は極めて高く、安定したインカムゲインが得られるほか、今後の発展によってキャピタルゲインも期待できます。

なかなか投資の機会には恵まれないかもしれませんが、チャンスがあればぜひ検討して良いエリアと言えるでしょう。

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