REITと軍用地投資!5つの観点から徹底比較
近年、不動産投資に興味を持つ人が多くなっています。
しかし、不動産に実際に投資するのはハードルが高いと考えて、REITへの投資を検討する人も多いものです。
REITは、手軽に投資することができ、運用をプロに任せることができるため、知識や経験の乏しい個人が下手に不動産投資を始めるよりも、良い結果が期待できます。
では、REITと軍用地投資では、どちらが優れているのでしょうか。
本稿で、様々な角度から比較してみます。
目次
REITと軍用地投資の比較
当サイトを見ている人の中には、安定した投資を探しており、不動産投資に興味があるものの、必要資金やリスクなど様々な問題があるため躊躇している・・・という人も多いことでしょう。
そのような人の中には、軍用地投資を検討する以前に、REITを検討した人もいるはずです。
REITとは、不動産投資信託のことです。
投資信託と言えば、株式投資における投資信託をイメージする人も多いと思いますが、投資対象は株式に限定されているわけではありません。
そもそも投資信託というのは、ファンドマネージャーと呼ばれる投資の専門家にお金をあずけ、投資を信託する(信用して委託する)ものです。
投資対象は、国内の株や債券、国外の株や債券、外貨、コモディティなど、色々なものが対象となります。
複数の資産をバランスよく組み合わせ、安全性を高くしている投資信託もあれば、ハイリターンの資産を中心に運用する利益追求型の投資信託もあります。
このような仕組みの中で、 不動産への投資に特化した投資信託を、REITというのです。
日本で上場しているREITは、特に「J-REIT」と呼ばれます。
一般的の投資信託と仕組みは変わらず、投資家から集めた資金で不動産に投資し、売却益や賃料収入などを投資家に分配してくれます。
投資信託の良いところは、プロに運用を任せられることから、初心者でも比較的安全に投資できることにあります。
したがって、不動産投資を始めたいものの、難しいと感じていたり、資金面やリスク面で不安を感じている人にとっては、REITへの投資は悪くない選択になることも多いです。
このように考えると、REITは非常に優れた仕組みであり、積極的に投資してよさそうに思えます。
では、軍用地投資との比較ではどうでしょうか。
どちらが優れた投資商品であるかを見ていきましょう。
手軽さ→REITに軍配
まず、手軽さから考えてみると、REITのほうが圧倒的に手軽です。
なぜならば、 REITは1万円程度から始めることもできますし、積立投資の設定をして放置しておけば、長期にわたって投資し続けることも可能です。
通常の不動産投資では、アパートローンを利用するとしても数百万円、数千万円の頭金を容易する必要があります。
軍用地投資も、 数百万円や1000万円以上の現金を用意して購入したり、軍用地主ローンを使う場合にも3~4割の頭金が必要となるため、まとまったお金が必要です。
買い方についても、REITは証券会社に口座を開設し、投資資金を入金し、REITを買い付けるだけで完了します。
一方、軍用地の売買情報は少ないため、常に情報を収集しておき、条件の良い軍用地の情報を見つけたら素早く詳細を確認して買い付ける必要があります。
このように、始めるまでの手軽さ、ハードルの低さを比較すれば、REITが圧倒的に優れていると言えます。
利回り→REITに軍配
では、利回りはどうでしょうか。
REITを購入すると、半年ごとに配当金を受け取ることができます。
配当金の平均的な利回りは4%を超えており、利益追求型のREITであれば6~7%の高配当を期待できる場合もあります。
これに対して、 軍用地の利回りは2~3%程度です。
今後、軍用地投資の人気が高まり、土地の価格が上昇すれば、相対的に利回りが下がってくる可能性があります。
もっとも、投資信託では、運用を任せるために信託報酬を支払う必要があります。
近年では、信託報酬は低くなる流れにありますが、ファンドごとに設定は異なり、高いものでは1%以上の信託報酬を支払う必要があります。
したがって、REITの利回りは一般的に高いと言われるものの、 信託報酬が高いREITを購入すれば、軍用地投資よりも少し高いくらいの利回りに落ち着くこともあります。
安定性→軍用地投資に軍配
次に、安定性を比較してみましょう。
ここでは、利回りの安定性と価格の安定性について見てみます。
利回りの安定性
利回りの安定性では、軍用地投資が圧倒的に優れています。
というのも、軍用地の借地料は確実に支払われるため、 購入時点での利回りを下回ることがありません。
さらに、これまでも毎年例外なく借地料が増額され続けており、今後もその流れは変わらないとみられています。
つまり、軍用地投資は利回りが安定しているだけではなく、徐々に利回りが高まっていくのです。
一方、REITの利回りは安定していません。
なぜならば、REITの利回りは収益性に依存しているからです。
もし、 不動産市場の景気が悪化してファンドの収益性が低下すれば、利回りも低下すると考えられます。
また、最近は低金利の時代が続いており、ファンドが不動産を購入する際の借入金利も低くなっています。
しかし、この状況が今後も続く保証はなく、いずれは借入金利が高まり、収益性を圧迫する可能性もあります。
そうなれば、配当利回りも低下するでしょう。
したがって、利回りの安定性では、軍用地投資のほうが優れています。
価格の安定性
価格の安定性でも、軍用地投資が優れています。
軍用地は、借地料が支払われ続けることによって価値を認められています。
今後も米軍は撤退することなく、借地料は支払われ続ける可能性が高いため、軍用地の価値は保たれ、売却の際に元本割れする可能性は低いです。
むしろ、軍用地投資の注目が高まっていることや、相続税対策に活用する富裕層が増えていることなどから、軍用地の価値は高まっていくと考えられます。
このため、 売却時には購入時より高く売れる可能性も高いです。
しかし、REITの価格は常に変動しています。
ファンドの運用実績、不動産市場の状況、金利の動向など、様々な要素によって価格が変動しており、安定性は高くありません。
もちろん、 売却時には購入時よりも低い価格になっている可能性も十分に考えられます。
換金性→REITに軍配
換金性については、REITのほうが優れています。
これは、 REITは株式と同じように、市場で証券を売買できるためです。
ネットで操作することで、即座に売却し換金することができます。
もちろん、投資総額の中から、必要な分だけ売ることも可能です。
もっとも、軍用地投資の換金性が悪いわけではありません。
むしろ、土地に投資していると考えるならば、優れた換金性を持っています。
軍用地は、できるだけ長く所有して、借地料を受け取り続ける投資です。
そのため、 なかなか売りに出ることがありません。
軍用地投資の需要は高まっているため、売りに出された軍用地は1週間以内に買い手がつき、2週間程度で現金を手に入れることができます。
分筆して売ることもできるため、必要なだけ切り売りすることも可能です。
したがって、普通の土地や建物といった不動産に比べると、軍用地は換金性に優れています。
しかし、さすがに証券として売買できるREITには劣ります。
リスク→軍用地投資に軍配
最後に、リスクについて考えてみましょう。
軍用地投資は、ローリスクな投資として知られています。
借り手が政府であるため、借地料が支払われないことは考えられませんし、上記のように利回りが低下したり、元本割れしたりするリスクがありません。
不動産投資特有の空室・滞納リスク、元本リスク、自然災害リスクなどがないのです。
唯一のリスクは、基地が返還されることによって、借地料が得られなくなるリスクです。
しかし、返還される軍用地はわずかであること、返還に数十年を要すること、返還後に土地を活用できる可能性があることなどから、 返還リスクも大きなリスクとは言えません。
REITも、自分が不動産のオーナーになって運用するわけではないため、空室や滞納に悩まされることはありません。
売却価格が元本割れしたり、自然災害に悩まされたりすることもありません。
しかし、これは直接的にリスクを実感することが少ないだけで、ファンドを通して不動産に投資していることには変わりありません。
そのため、ファンドの所有不動産が空室や滞納、元本割れ、自然災害などの被害を受けたとき、ファンドの収益性は低下し、配当金が減ったり、価格が下がったりするリスクがあります。
最悪の場合、ファンドが倒産してしまうこともあり、実際にリーマンショックの際に倒産した投資法人もあります。
投資していたファンドが倒産すれば、掛け金は全て失われます。
まとめ→軍用地投資に軍配
以上の比較をまとめると、
- 手軽さではREITが圧倒的に優れている
- 利回りではREITのほうが高い
- 安定性では軍用地投資のほうが圧倒的に優れている
- 換金性ではREITのほうが優れている
- リスク面では軍用地投資のほうが圧倒的に優れている
という結論になります。
REITの手軽さや換金性は、確かに便利かもしれません。
資産を増やすために投資しているのですから、利回りの高さも確実にメリットでしょう。
しかし、資産を増やすことを考えるからこそ、安定性やリスク面を重視すべきです。
いくら手軽で、換金しやすく、利回りが高くとも、安定性やリスク面に問題があれば、結果的にあまり利益が出なかったり、資産が減ったりする可能性もあるのです。
経験や知識に乏しい自分でも、安全に資産運用したいと考えてREITを検討しているならば、より安全性の高い軍用地に投資したほうが良いでしょう。
軍用地ならば、REITよりも確実に安全に資産運用ができます。