投資におけるリスク・リターンの重要性とは?軍用地投資が優れている理由とは?
すべての投資にはリスクが伴い、それに応じたリターンが期待できます。
想定されるリスクに対して、より大きなリターンが期待できる投資であるほど、投資する価値は大きいと考えられます。
このような投資の原理を考えると、軍用地投資の魅力が良く分かります。
本稿では、 リスクとリターンの関係から、軍用地投資の魅力をお伝えしていきます。
目次
リスクとリターンとは
投資に取り組むにあたって、必ず考えるべき要素は「リスク」と「リターン」です。
それぞれの言葉は、次のことを意味します。
- リスク:将来、いずれかのタイミングにおいて、何らかの悪い事象が起こる可能性
- リターン:将来、いずれかのタイミングおいて、何らかの良い事象が起こる可能性
これを投資に限定して考えると、
- リスク:将来、いずれかのタイミングにおいて、損失を被る可能性
- リターン:将来、いずれかのタイミングおいて、収益が得られる可能性
と言えます。
もっとも、投資・投機を専業とする投資家・投機家、あるいは相場師とも表現できますが、そのような 専門家の考えるリスクとリターンは、もう少し複雑です。
専門家は、事前に入念な調査・分析を行い、その結果に基づいてリスクとリターンを算出します。
その結果、リスクに対してリターンが大きくなる可能性が高いと判断した場合に、資金を投じます。
例えば、 リスクを被る可能性が90%・リターンを得られる可能性が10%という条件では、投資を避ける人が圧倒的に多いはずです。
しかし専門家ならば、たとえ同じ条件でも投資を実施することがあります。
100万円を投じて10万円の損失を被る可能性が90%であったとしても、100万円の収益を得られる可能性が10%であれば、
100万円を10回投じた場合に予想される損失は90万円であるのに対し、予想される収益は100万円であるため、 リスクに対してリターンが大きくなる可能性が高いと判断し、資金を投じるのです。
このように、投資におけるリスクとリターンの関係は、単純に確率を比較するだけではなく、 その確率によって最終的な損益がどうなるかを考える必要があります。
リスク・リターンを把握する重要性
リスクとリターンの関係を正しく把握しておくことは、投資には欠かせません。
リスクとリターンの関係を把握せずに投資に踏み切ることは、リスクを過少に見積もり、リターンを過大に期待することにつながります。
このような 希望的観測に基づく投資をすれば、悪い条件で投資してしまうことも増え、損失に終わる可能性は極めて高くなります。
なぜならば、市場にはリスクとリターンを適切に図っている、海千山千の専門家も多く参加しているからです。
専門家たちは、事前の調査・分析結果に基づいて、計画的に資金を投じ、計画的に資金を回収します。
つまり、安く買えると判断したタイミングで買い、高く売れると判断したタイミングで売ります。
一方、リスク・リターンを適切に捉えていない人は、 無計画に資金を投じ、無計画に回収を図ります。
これでは単なる博打にすぎず、安いようにみえて高いタイミングで買ってしまったり、十分に値上がりしたのにまだまだ高くなると考えて売りそびれたりしてしまいます。
このような 力量の違いがあるため、リスク・リターンを良く考えない人は、損失に終わる可能性が高くなります。
著名な投資コンサルタントのチャールズ・エリスも、巨大な資金と高度な技術を背景に投資する「機関投資家が大勢参加している株式市場」において、 個人投資家が勝つことは極めて難しいとしています。
彼は、個人投資家にとっての株式投資を『敗者のゲーム』とも表現しています。
軍用地投資のリスクとリターンは?
以上のことから、投資ではリスクとリターンを把握することが、非常に重要であることが分かります。
リスクとリターンを把握しやすい投資は、とても魅力的であると言えます。
もちろん、いくらリスクを把握しやすくても、魅力的とは言えない投資もあります。
その最たる例が、銀行への預金です。
日本の銀行が破綻する危険性は極めて低いため、銀行預金のリスクは把握しやすいです。
また、銀行預金の利息も明確ですから、リターンも簡単に把握できます。
しかし、いくら把握しやすいといっても、銀行預金によって得られる利息は年率0.01%程度です。
ほぼノーリスクであると同時にほぼノーリターンであり、うまみのある投資とは言えません。
むしろ、現金の価値はインフレによって徐々に目減りしていくのですから、 考え方によっては損失の可能性も高いです。
このように考えると、魅力的な投資とは、
「リスクとリターンの予測がしやすく、なおかつリスクを上回るリターンが期待できる投資」
と考えられます。
ここにおいて、軍用地投資の魅力がはっきりとします。
軍用地投資はリスクとリターンの予測が容易であり、リスクはローリスク、リターンはミドルリターンなのです。
軍用地投資はローリスク
軍用地は、日本政府が軍用地主に借地料を支払って土地を借り、自衛隊や米軍に貸し出しています。
日本円や日本国債が、世界的に安全資産として評価されていることからもわかる通り、 日本政府に土地を貸す安全性は非常に高いです。
実際に、これまで日本政府が軍用地の借地料を支払わなかったことは一度もありません。
さらに、 借地料の減額がされたことも皆無です。
バブル崩壊、リーマンショックなどによって、金融的に大混乱に陥っていた時期にも、借地料は支払われ続けました。
さらに、増額され続けてきたことから、今後も高い安全性が期待できます。
軍用地投資の大きなリスクといえば、投資した軍用地が返還され、借地料を得られなくなることです。
しかし、 沖縄の地政学的な重要性を考えれば、米軍が沖縄から完全に撤退することはほとんど考えられません。
米軍が移転する可能性はありますが、過去の事例に照らしても、リスクはかなり抑えられます。
なぜならば、米軍が移転した後も、 その土地が開発されて価値が上昇することが多いからです。
また、返還された土地の区画整理事業が認可され、その土地の収益が見込めるまでは借地料相当の給付金が支給され続ける可能性も高く、これもリスク低減に一役買っています。
以上のことから、軍用地投資はリスクが予測しやすく、なおかつローリスクの投資であることが分かります。
軍用地投資はミドルリターン
軍用地投資は、リターンにおいても優れています。
軍用地投資のリターンは、ミドルリターンに位置づけることができるのです。
まず、政府が借地料を支払い続けることがほぼ確定しており、それによって期待できる利回りは平均2%弱程度です。
これくらいの利回りであればミドルリターンとは言い難く、軍用地投資もローリターンと言えます。
銀行預金よりはかなり高いとしても、例えば30年物の米国債は8月21日現在の利回りが2.08%ですから、 そちらを買ったほうがよいと考えるのが普通です。
しかし、忘れてはならないのが、上記の通り借地料が年々上昇を続けていることです。
これは、購入時点の利回りが、年々上昇していくということです。
借地料の上昇
2011年から2018年までの間、嘉手納飛行場の軍用地の借地料は、平均して年1.8%のペースで上昇しています。
年利2%の借地料を期待して軍用地を購入した場合、利回りは以下のように上昇していきます。
(1000万円の軍用地を購入、購入時点の利回りは2%で借地料は20万円、借地料は年1.8%上昇とする)
借地料上昇を考慮した利回り
借地料 | 利回り | |
1年目 | 200000 | 2.00% |
2年目 | 203600 | 2.04% |
3年目 | 207200 | 2.07% |
4年目 | 210800 | 2.11% |
5年目 | 214400 | 2.14% |
6年目 | 218000 | 2.18% |
7年目 | 221600 | 2.22% |
8年目 | 225200 | 2.25% |
9年目 | 228800 | 2.29% |
10年目 | 232400 | 2.32% |
11年目 | 236000 | 2.36% |
12年目 | 239600 | 2.40% |
13年目 | 243200 | 2.43% |
14年目 | 246800 | 2.47% |
15年目 | 250400 | 2.50% |
16年目 | 254000 | 2.54% |
17年目 | 257600 | 2.58% |
18年目 | 261200 | 2.61% |
19年目 | 264800 | 2.65% |
20年目 | 268400 | 2.68% |
このように、毎年わずかずつ利回りは上昇していき、軍用地のリターンはローリターンからミドルリターンへと変化していきます。
価値の上昇
さらに、軍用地投資の魅力が徐々に知られるようになり、人気が高まっているため、軍用地の売買価格も上昇を続けています。
これも、 軍用地投資のリターンを押し上げる要因となっています。
投資のリターンは、定期的に安定して得られるインカムゲインと、売却時に得られるキャピタルゲインから成り立っています。
インカムゲインの例は、株式ならば配当金、賃貸不動産ならば賃料、土地ならば借地料などです。
キャピタルゲインは、株式・賃貸不動産・土地などを売却した際の差益です。
キャピタルゲインを得るためには、株価や不動産が値上がりすることが条件となります。
しかし、株価は企業の業績や経済の動向によって、 容易に値下がりします。
賃貸不動産の価格は比較的安定していますが、築年数とともに劣化していき、法定耐用年数の影響も受けるため、 基本的には価値が下がっていきます。
賃貸不動産の価値が下がらずに上昇するためには、その物件の立地が良く、稼働率が高く、賃料も上昇しているなどの場合に限られます。
そのような物件を手に入れることは、容易ではありません。
土地は、劣化や法定耐用年数を考慮する必要がなく、稼働率なども関係ありません。
しかし、価値が上昇するためには、開発などによってそのエリアの人気が高まることが必須です。
人気が下がれば、やはり価値は下落します。
しかし、土地は土地でも軍用地となると、劣化による価値の下落がないばかりか、人気は一方的に高まっています。
軍用地投資に魅力を感じ、買いたいと思う人はいくらでもおり、 売却情報が出れば瞬時に買付が入るほどの人気ぶりです。
売値が高いとしても、借地料の上昇による利回りの増加、人気の高まりによる価値の上昇を見込んで、買いたいと思う人が大勢いるのです。
その結果、軍用地の売値は上昇を続けています。
もし、1000万円で購入した利回り2%の軍用地が、借地料は1年あたり1.8%、地価は1年あたり2%のペースで上昇していくとすれば、年換算での利回りは以下のように上昇していきます。
借地料と地価の上昇を考慮した利回り
地価 | 借地料 | 累計借地料 | 売却時利回り | 年換算 | |
1年目 | 10000000 | 200000 | 200000 | 2.00% | 2.00% |
2年目 | 10200000 | 203600 | 403600 | 6.04% | 3.02% |
3年目 | 10400000 | 207200 | 610800 | 10.11% | 3.37% |
4年目 | 10600000 | 210800 | 821600 | 14.22% | 3.55% |
5年目 | 10800000 | 214400 | 1036000 | 18.36% | 3.67% |
6年目 | 11000000 | 218000 | 1254000 | 22.54% | 3.76% |
7年目 | 11200000 | 221600 | 1475600 | 26.76% | 3.82% |
8年目 | 11400000 | 225200 | 1700800 | 31.01% | 3.88% |
9年目 | 11600000 | 228800 | 1929600 | 35.30% | 3.92% |
10年目 | 11800000 | 232400 | 2162000 | 39.62% | 3.96% |
11年目 | 12000000 | 236000 | 2398000 | 43.98% | 4.00% |
12年目 | 12200000 | 239600 | 2637600 | 48.38% | 4.03% |
13年目 | 12400000 | 243200 | 2880800 | 52.81% | 4.06% |
14年目 | 12600000 | 246800 | 3127600 | 57.28% | 4.09% |
15年目 | 12800000 | 250400 | 3378000 | 61.78% | 4.12% |
16年目 | 13000000 | 254000 | 3632000 | 66.32% | 4.15% |
17年目 | 13200000 | 257600 | 3889600 | 70.90% | 4.17% |
18年目 | 13400000 | 261200 | 4150800 | 75.51% | 4.19% |
19年目 | 13600000 | 264800 | 4415600 | 80.16% | 4.22% |
20年目 | 13800000 | 268400 | 4684000 | 84.84% | 4.24% |
このように、軍用地は借地料だけではなく、地価の上昇によってもリターンが高まっていきます。
長く所有すればするほど、大きなリターンが期待できるのです。
もっとも、借地料の安定した上昇は、これまでの政府の対応から十分に期待できるのに対し、地価の上昇は人気の動向に左右されるものです。
最近になって急速に人気が高まっているため、一定の上昇を見込めるものではありません。
しかし、軍用地投資の人気は今後も高まっていくことが予測されるため、 地価の上昇に伴うリターンの上昇も期待して良いでしょう。
まとめ
本稿で解説した通り、軍用地投資は他の色々な投資とは異なり、リスクとリターンを把握しやすく、またローリスクでありながら長期投資によってミドルリターンが期待できます。
一般的に、リスクとリターンは連動するものであり、ローリスクにはローリターンがつきものです。
しかし、軍用地投資に限っては、ローリスクであるにもかかわらずミドルリターンであり、時間とともにその乖離が大きくなっていくことから、大変に魅力的な投資と言えるでしょう。